2025年7月16日、北海道 利尻島にある
日本最北端の百名山「利尻富士」と呼ばれる
利尻山に登って来ました!
北海道の離島、利尻島。
気軽に行ける感じではないので、
いつかは行ってみたいと思っている方も
多いのではないでしょうか。
天気に恵まれず雨の中で大変な登山でしたが、
達成感は格別なものでした。
大変だったことや、
準備しておいて良かったことなど
注意点や服装もご紹介します!
利尻山

利尻山の標高は1,721m。
コースタイムは9時間
私たちは休憩含め12時間かかりました・・・
登山口の標高は約200mなので、
標高差は1,500m!
これは吉田口からの富士山登山に匹敵する
標高差です。
山頂に山小屋やテント場はなく、
避難小屋での宿泊も推奨されていないため
日帰り登山となります。

登山道はとても整備されており
登りやすいですが体力やペース配分
天候による判断力が必要です。

日本最北端の百名山で、
登山のベストシーズンは6月から9月。
森林限界が低く、本州の2,000m級の山で見る
高山植物が見れます。
島全体が山のような独立峰で、
山頂からは360℃パノラマが楽しめますが
風がかなり強いことが多いです。
利尻島までのアクセス

私たちは飛行機で利尻島に入りました。
大阪伊丹空港→新千歳空港→JRで札幌駅→
バスで丘珠空港→利尻空港
他のアクセス方法は、
- 夏季限定でANA直行便
新千歳空港→利尻空港 - 稚内空港から稚内港へ行きフェリー
- 新千歳空港からレンタカーで6時間→
稚内港からフェリー
登山コース
利尻山の登山コースは2つあります。
- 鴛泊コース・・・一般的な中級コース
(ほとんどの方がこのコースを登ります) - 沓形コース・・・上級者コース

どちらもコースタイムは9時間。
休憩を含めると10時間越え。
私は雨の中で12時間かかりました!
鴛泊コースの登山口は3合目「北麓野営場」
というキャンプ場になります。
3合目から5合目からは緩やかな樹林帯。
6合目で森林限界を抜けてからは、
少しずつ急になって、最後は急登が続きます。
トイレ・水場
トイレ
利尻山には携帯トイレブースしかありません。
携帯トイレは必携です。
6.5合目、9合目手前の避難小屋と
9合目に携帯トイレブースがあり、
登山口に使用済み携帯トイレ回収ボックスがあります。
水場
- 3合目登山口「北麓野営場」
- 登山口から15分進むと、日本名水百選の
「甘露泉水」という湧き水があります



甘露泉水以降は水場はありません。
2リットル持って登り、余ることなく飲み切りました。
北麓野営場
利尻山3合目にあります。
ここで宿泊すると、登山当日のコースタイム短縮になります。
アクセス
- 鴛泊フェリーターミナルから
車で約10分・徒歩1時間 - 利尻空港から
車で15分(タクシーで約3,000円)
徒歩1時間40分

タクシーで向かう途中、ガス缶を買うためにセイコーマートに寄ってもらいました。北麓野営場は周りに買い物できるところがないので、事前に済ませましょう。


宿に泊まっている方は早朝に
登山口まで送迎してもらっていました。
私たちも下山後は、
宿泊する宿の方が迎えに来てくださいました。
| 料金 | テントサイト 1人:520円(予約不要 60張) オートサイト 1台1泊:2,610円 キャビン 1泊1棟:5,230円(要予約 4人用7棟) |
| 駐車場 | 10台 |
| トイレ、コインロッカー、炊事場、自販機 |

登山当日はテントを張ったまま登って、下ってきてテント撤収すればOK。必要な装備だけになるので身軽に登山できました。
北麓野営場から徒歩1時間下ると
もう一つのキャンプ場「ゆ〜に」があります。
目の前に温泉施設もあり、
市街地も近いので買い出しへ行くことも可能。
体力がある方は「ゆ〜に」もおすすめです。
4:20 三合目登山口よりスタート

北海道は日の出が4時過ぎと早いので、
3時台から明るいです。
どんより曇りの中スタート。
緩やかな樹林帯の中を進んでいきます。

5:15 四合目到着


ベンチもあり、小休憩。
登山道は登りやすく緩やかですが、
早朝なので調子が出ずにバテています。

早朝すぎて出発前にゼリードリンクしか飲めなかったのでバテました。登山前にしっかり食べてカロリー補給しておくことが大切だと実感。
5:55 五合目到着
雷鳥はいませんが、可愛い名前の5合目。
晴れていたら少し海が見えます。

六合目 第一見晴台到着
やっと開ける場所に出ました!
ピークに見えているのはニセモノで
利尻山頂はまだ見えていません。
ここでシェルが羽織れないほど強風の場合、
下山の判断を取る目安になります。

ヘトヘトだったので、クリームパンでカロリー補給。



6.5合目 携帯トイレブース
次の携帯トイレブースがある避難小屋までは
100分あります。

七合目
急登を覚悟させるネーミングの7合目。
想像したよりは緩やかで、
徐々に急になっていく感じは感じられました。
8合目以降が本格的に急登でした。

7:55 第二見晴台
第二見晴台は岩ゴロゴロのところですが、
岩に腰掛けて休憩ができます。
うっすら海や市街地も見えたので
「登ってきた〜」という感じ。
ここから20分ほど歩くと
長官山(8合目)に到着します。


8:20 八合目 長官山到着
8合目まで4時間以上かかった場合、
疲労で下山不可になる可能性があるため
ここで下山の判断を取る目安になります。

私はギリギリでした・・・
ヘトヘトでしたが、
利尻山頂が見えてきたので
モチベーションが上がりました!
雨で靴下までずぶ濡れでした。
幸い風がなかったので、ここからの本格的な
急登を登りきることができました。



避難小屋
疲れすぎて、写真を撮り忘れてしまいました。
8合目から下ったところ(結構下ります)に
赤い屋根の避難小屋があり、
携帯トイレブースも2つあります。

雨が激しくなり、ゆっくり雨宿り。
体力も回復できて助かりました。

九合目
9合目には携帯トイレブースとベンチがあり
開けた場所になっています。
ガスガスで何も見えませんが、
お花が増えてきて癒されながら登ります。








様々な大きさの円柱に土が入っている足場。ここまで来ればもう少し!


11:30 利尻山頂到着

晴れていれば360℃見渡せる山頂なのですが
雲に覆われ海は見えませんでした・・・
山頂は広くないですが休憩はできるので、
晴れていたら海を見ながらお昼を食べます!

雲の上は見渡せて、
たくさんのお花が咲いているのを見れました!
荒々しい岩とお花の群生のコントラストが
不思議な雰囲気を醸し出していました。






終始、登山道は整備されています。
長時間歩く体力があれば経験が少なくてもチャレンジできる山です。
16:30 下山

下山はほとんど休憩なしでも
4時間30分ほどかかりました。
雨でぬかるみが多く、
滑って転んで白シャツが泥だらけに・・・
幸い怪我はありませんでしたが、
長時間の下りで一瞬の気の緩みと集中力低下で
滑りそうなところに足をついてしまいました。

下りも長かったために疲れました。
日帰りなので登りで体力を
使い切らないペース配分が大切。

「花りしり」という海鮮づくしの夕食が評判のお宿。最高でした!



今日とれたてのウニ!
今まで苦手だったウニですが
全く臭みがなく初めて美味しく食べれました。
気温・服装
気温
麓 22℃
登山口 20℃
山頂 18℃
北麓野営場は標高200mなので、
テントの中は暑く半袖短パンで十分でした。
麓との気温差はあまりなく風も弱かったですが、
雨とレインウェアを着た自分の汗とで
ビシャビシャになり、寒がりなので
休憩時には汗冷えをして保温着が活躍。
服装

| 下着 | finetrack ドライレイヤーベーシック ブラタンク&ショーツ&タイツ |
| ベースレイヤー | OMM コアベスト |
| 中間着 | MILLET インセクト バリヤー 長袖シャツ |
| ボトムス | 山と道 Light5 pocket-pants |
| レインウェア | mont-bell ストームクルーザージャケット mont-bell バーサライトパンツ |
| 持っていった保温着 | 山と道 Active Pullover mont-bell スペリオダウンジャケット半袖 |
気温は適温でしたが、
雨のため湿気があり汗の量がすごかったです。
OMMコアベストは普段滝汗でもすぐ乾くのに
レインウェアを着て発散されないので、
背中の汗がすそに溜まっていました。
避難小屋で休憩の際には汗冷えを感じたため
ずぶ濡れのシャツを脱いでActive Pullover
(プリマロフトアクティブの保温着)を着用。
持っていけば良かったアイテム
ゲイター

今回は結構雨が降りました。
防水の登山靴とレインパンツでしたが、
靴下までグッショリ濡れて休憩時に絞るほど。
歩きづらさと不快感がMAXでした。
他の登山者さんはゲイターをつけていました。
ゲイターは雨の時は必須アイテムですね。
持っていって良かったアイテム
山と道 Active Pullover

アクティブプルオーバーは
プリマロフトアクティブ素材の保温着。
着た瞬間から暖かさを感じて
雨と汗で冷えた体を温めてくれました。

滝汗族で暑い寒いが激しく
冷えるとなかなか戻らないので
冷え切る前に温まり助かりました。
真夏の日帰り低山以外は、
半袖ダウンも持っています。
「いらないかな」と思っても
山頂が意外と冷えて使う時が多いです。
半袖ダウンは濡れると保温力が落ちるので、
濡れた体には化繊の保温着が活躍しました。
注意点まとめ
・登りやすい登山道ですが、日帰りで行程が長いので全くの初心者の方は大変です!
利尻山の標高は1,700m。
鳥取の伯耆大山と同じくらいですが
伯耆大山の標高差は1,000mに対し
利尻山は1,500m!

北アルプス燕岳や蝶ヶ岳の標高差約1,300mを上回る約1,500mなので、私も今まで登った中で一番の標高差でした。
・体力に不安のある方は事前の体力作りが必要
・早朝出発でも朝ごはんはしっかり取る
・長い行程で水分の補給ポイントもないので多めの水分と食料を持つ
(天候が悪い時は外でガス調理をするのは難しいのでパンを多めに持っていて良かった)
・強風や雨、気温差に備えた装備
・ペースと天候状況によっては下山の判断
低血圧なので早朝出発の時はいつも
フラフラで今回は行程が長かったプラス、
雨の中で修行の登りが大変でした。
体力的に途中下山するかギリギリでしたが、
カロリーを取って体力が戻り登り切れました。
山頂では高山植物をたくさん見れた嬉しさと
達成感で下山する元気も出ました。
大変でしたが、総じて素晴らしかった!!
これから利尻に行かれる方の参考になれば
幸いです。




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